黒茶屋(炭火焼・山里料理)

秋川渓谷のほとりにある、山菜・炭火料理のお店です。雑木林、竹林が鬱そうと茂る、渓谷の斜面に建てられています。
下の写真にあるように、由緒ある門と水車が出迎えてくれ、かがり火がたかれていて、タイムスリップしたような感覚になります。春に親友のAちゃんにお昼に連れてきてもらって大感激したお店ですが、今回は、酒飲みを伴い3人でお邪魔しました。

母屋は、檜原村にあった、築250年は経っていたという庄屋の民家だったそうです。黒茶色に化した欅の柱、かもいや店内の調度品が名前の由来だそうです。そこにいるだけでほっとするのは、日本人としてのDNAが、懐かしさとやすらぎを感じているせいかもしれません。
部屋数はずいぶんあるようで、食卓には銅葺きの火鉢がはめ込まれています。
山茶花のコースを注文。自家製梅酒の食前酒と一緒に、季節の山菜、茸の三種盛りが出されます。続いて、小鉢に入った胡麻豆腐。胡桃でつくられた豆腐は初めてでしたが、何とも言えない香りです。
真っ赤になった備長炭が運ばれてきて、火鉢の中に入れられました。まず串に刺した大振りの鮎をじっくりと焼き上げます。そして米沢産特選和牛。肉や柔らかく、味わい深いものでした。椎茸、ねぎ、ピーマンも一緒に焼きます。
珍しい岩魚の骨酒がありましたのでさっそく注文し、飲み干した後は、地元の地酒「喜正」の燗酒を頼みました。燗酒も炭火でお燗をします。地こんにゃく味噌田楽もお酒によく合いました。そのあと揚げ物とが来て、最後は松茸ご飯。
底なしの胃袋が自慢の私なのですが、この日ばかりは、もうお腹がいっぱいで半分ほどしか入りませんでした。女性のお客様だけに!ということで焼き芋のサービスがありますが、この焼き芋もデザートとして出してくださる焼きたての「おやき」もテイクアウトになってしまいました。
食事の後の散策も魅力です。中庭も風情がありますが、渓谷に降りる散策路には、四阿などもつくられ、季節折々の顔を見せてくれます。
前回は、昼だったこともあって、近くの川べりに繰り出して、岩の上で”おやき”と”焼き芋”をほおばりましたが、今回は、しとしと雨の風情を楽しむ日。焼き芋は、翌朝の食卓に繰り越しとなりました。
(2005.10.15 記)

黒茶屋
あきる野市小中野167
042-596-0129

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