お披露目コンサート@東大阪市文化創造館 DreamHouse 大ホール

東大阪市文化創造館が9月1日にオープン。一昨日は関西フィルハーモニー管弦楽団による開館記念特別演奏会に伺いました。藤岡幸夫氏の指揮により、マーラー「交響曲第1番」他が演奏され、堂々たるこけら落としコンサート。
ホールには木材が豊かに使われており、オーケストラの響きが客席を包み込むようでした。

そして今日は、新しく入ったピアノ3台のお披露目コンサート。野田義和 東大阪市長様からご紹介いただきステージへ。光栄なお披露目の舞台、バッハの「前奏曲」で始めさせていただきました。
90人のオーケストラメンバーが舞台に並んだ一昨日に比べ、私独りぼっちでステージに立つ演奏会。主役3人のピアノたちに「今日はよろしくね!」と声をかけた次第です。

昨日から調律師さんが入り、ピアノ庫と舞台に分かれて調律と調整に励んでくださいました。真新しいピアノはまだ音が硬い蕾のようで、花が開いていくのに1年から2年かかる、と言われています。音が少々硬いのは仕方がないかも・・・と思っていたのですが、残響が2秒弱ある理想の音空間においては、その心配も杞憂に終わりました。ホールの素晴らしい音響に助けられてそれぞれの個性を発揮してくれた3台です。

JATO小ホール用のスタインウェイ・ピアノは子供たちなどの発表会などでも使われることになるピアノです。手に抵抗が少なく弾きやすいピアノを選びました。可憐でまろやかなタッチが「エリーゼのために」や「小犬のワルツ」などにも無理なく馴染んでくれました。

一方、小ホールにも大ホールにも使われることになるYAMAHA CFX。オールマイティーが要求される楽器ということでどちらにも対応できるような優秀さときめ細かさが特徴です。ヤマハ掛川工場で行われた楽器選定会では、東大阪市民の有志の皆様、関係者の皆様30名以上が立ち会ってくださいました。このような試みはYAMAHA の工場始まって以来、初めてだったそうです。

市民の皆さまの財産であるホール、そしてそこに入る楽器にも最初からかかわっていただき、創造の過程から共有していく文字通りの「文化創造館」。情報誌CAMFARE!を拝見しますと、楽器だけでなく、文化創造館の工事見学会が行われ、子供たちが参加した記事などが掲載されていました。その共有感とワクワク感あっての「満員のお客様」だったのだと思います。

後半は、大ホール用のスタインウェイとヤマハを使って、2台ピアノでモーツァルトのピアノコンチェルト。天本麻理絵さんにオーケストラ・パートをお願いし、2台のピアノが交じり合ったり語りあったりする響きの調和を聴いていただきました。

アンコールはウィンナーワルツ。音楽の都ウィーンでは新年の幕開けに登場するワルツです。

ピアノの幕開けが無事終わり、ほっとしています。関係者の皆様、ご来場の皆様、ありがとうございました。

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