桐朋学園大学 調布キャンパスで開催されました「第4回ソナタコンクール マスタークラス」で公開レッスンをさせていただきました。予選を通過した参加者の皆さんの熱演が続く一日となりました。
古典のソナタに真摯に向き合い、練習を重ねた生徒さんたち。そしてその頑張りを支えた保護者の皆様と指導者の先生方のお導きあってこその結果。拍手を送りたいと思います。
と同時に、これは一つのステップであり、結果より、その経過での成長を喜んであげてほしい、、、と思います。
今日聴かせていただいた9人の生徒さんたちには、はある種の共通点があるように感じました。
すべての音が抜けないようにしっかりと強い音で、アグレッシブな表現で曲を捉える姿勢とでも言いましょうか。
包み込むような優しさや温かさより、強さ、鋭さ、速さ、の3拍子が予選を勝ち抜く基本にあったということかもしれません。
その上で、ロマンティックな歌、柔らかな響き、息の長さなど対照的な要素が盛り込まれることにより、より全体のスケール感と構築性が生まれます。
歌詞のついていない音符から、どのような色、感情を読み解くのか、そのイマジネーションの豊かさとそれを音にする技術が問われるのが、古典かもしれません。
ロマン派以降の「標題音楽」とは異なる古典のソナタを対象としたコンクール。音大受験や試験の準備として臨んだ生徒さんも多くおられたように見受けられました。
公開レッスンは、一人25分。なかなかすべてを語りつくすのは不可能ですが、何か一つでもお役にたったことがあれば嬉しい限りです。
今日の講師は、(左から)上田康史、林川崇、白石光隆、斎藤雅広、佐藤卓史の各氏と私。たまたま全員藝大卒ということで、お昼休みの講師控室では、世代毎の大学の思い出話となりました。怒号が飛び交う恐怖のレッスンをくぐり抜けた昭和世代の話に爆笑。とんでもない時代だったねぇ。。。と懐かしさとともに音楽談義と想い出話に花が咲きました。
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