日本国際音楽コンペティション

昼間歩くと靴の下から熱気が伝わる暑さでも、夜は神秘的な月の光にしばし心が和みます。酷暑と台風に振り回された夏に、天からしばしの微笑のよう。

8月30日横浜みなとみらいで行われた日本国際音楽コンペティション本選。
打楽器、弦楽器、管楽器、ピアノ、声楽、ミュージカルの各部門すべての審査ということで伺いました。

コンクールの審査員室で他分野の音楽家とお会いできるのはとても珍しいこと。藝大の同級生オーボエの辻功さんとは昨年立川での演奏会のステージでご一緒して以来、久しぶりの再会。優しくて誠実な人柄の素敵な音楽家です。
ヴァイオリンの漆原啓子さんは今年から国立音大の専任として指導にあたられていますが、科が違うとなかなかお会いできず、こんな機会にご一緒できて嬉しかったです。打楽器の高田亮さんとは初対面。いつもみなとみらいでリサイタルをされているそうで、エレベーターから楽屋・ステージまでヒラヒラと舞うように歩く姿は頼もしい限り。声楽の下原千恵子先生が体調不良でご欠席だったのが残念でした。

実行委員会委員長がマリンバ奏者の間瀬尚美さん、実行委員会会長がテノール歌手の榎本輝明さん、ということでマリンバと声楽の出演者の数が多く、
マリンバの難曲に挑む高校生、大学生、一般の方の熱演、アリア、リート、ミュージカルとヴァラエティに富んだ声楽の選曲を楽しませていただきました。

マリンバ部門が最初に行われ、会場に持ち込まれた楽器で全員が演奏。その使用楽器を提供されたのが全音の方。今回はホールの鳴りが良い硬質の音の楽器を選ばれたそうです。楽器との相性、マリンバの様々な奏法、コンクールでの演奏に際しての準備の仕方など、興味深いお話も伺うことができました。

12月のグランプリファイナルまでまだまだ時間がたっぷり。みなとみらいの柔らかな音響を記憶しつつ、次のステップへのさらなる飛躍を応援しています。

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