梅に寄す

一昨日、国立音大ピアノ科の卒業試験が終わりました。一人12分の持ち時間で曲は自由曲(モーツァルトを弾く人は皆無。ほとんどの学生がロマン派や近・現代曲を選びます)。1日29人演奏し、まる4日間。音響の良い講堂小ホールで、皆それぞれに若さと個性を発揮して、大学最後の演奏にベストを尽くしていました。演奏が終わり、ホールの外に出て、色とりどりのドレス姿で仲間と記念撮影をしている学生たち。まるで花が咲いたように美しかったです。
今日は、大学もお休み。コンサートのリハーサルが少し早く終わったので、閉館間際の昭和記念公園に行ってみました。ちょうど梅が咲き始めており、芳しい香りにリフレッシュ。
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インフォメーションの札が目に入り、梅についてちょっとお勉強。。。
梅には、ヤバイ系とヒバイ系があるそうです。漢字で書けば「野梅」に「緋梅」。中国から渡来した梅の子孫で花が小ぶりな「野梅系」、そして枝の髄が紅い「緋梅系」。
「紅冬至」「月影」「紅千鳥」「八重寒梅」など風情がある名前がいろいろです。”梅”と一口に言っても、こんなにたくさんの種類があったなんて驚きでした。
一番印象的な名前は、「ヤバイ系」の「思いのまま」。白く可憐な花で、誰を思いのままにあやつるのかしらん?
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蝋梅の花びらからは、芳しい香りが漂います。この花が好きだった祖母を思い出しました。
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紅い梅と蒼い空のコントラスト!
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盆栽苑には、すでに桜が。風はまだ冷たい毎日ですが、春の息吹を感じたひとときでした。
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コメント

  1. yuko より:

    KIRI様
    コメントありがとうございます。
    同じピアノで同じ調律師さんで同じホールであっても120人、音色がすべて異なるのが
    ピアノ演奏の不思議なところです。
    この公園では2人の方が盆栽の管理をしておられました。
    これまで盆栽、全く興味がなかったのですが、盆栽の先生の熱弁をお伺いするうちに、
    「盆栽」の世界の奥深さに感じ入りました。その場の気分だけでなく、
    数年先、数十年先を考えて鋏を入れる・・・というのが「育てる」原点かと思いました。

  2. Kiri より:

     百二十人もの生徒さんの演奏をまとめて審査なさるというのも、実に大変なお仕事ですね。それにいたしましても:
     「モーツァルトを弾く人は皆無」
    とは、敵も大手門から堂々と攻め入ることは諦めたようですね。まあ、生徒さんとしてもいろいろ考えたあげくのことだったのでしょうが。巣立っていく生徒さんたち皆さんが、いつの日にか、演奏家として立派に開花してくれると嬉しいですね。
     久元さまもさぞお疲れになりましたでしょう。ひとときの憩いを梅花の姿、色、香りにお求めになったことは、まことに結構でございました。
     床の間の盆栽、見事です。雅、艶、凛などという漢字が思い浮かびます。素敵なお写真をたくさんありがとうございました。