熱中症警戒アラート

ヴィヴァルディの《四季》にチェンバロで参加させていただいたのが半年前。
それぞれの楽章にソネット(14行詩)が付いているのは以前 ブログ でもご紹介しました。

秋は実りの喜び、冬は暖炉の前で静かに過ごす楽しみが描かれています。小鳥、春の光の中で踊るニンフと牧童が登場する楽しい「春」。それに続く「夏」は一番悲惨な季節として描かれています。人も羊もうだるような暑さにぐったりし、羽虫の音で寝付けない。激しい雷鳴、稲光、大雨が穀物の穂を襲う。。。

エアコンが無い18世紀前半のイタリア。夏の暑さはしのぎようが無かったものと思われます。けれど文明が発達した現代日本でも、特に今年の夏はヴィヴァルディのソネットさながらの、いえ、おそらくそれ以上の酷暑でした。声楽家の同僚が「大学から駅まで5分歩いたら鞄の中のチョコバーが全部溶けていた。自分も溶けそう~」と嘆いていました。

私が子供の頃に、30度を超える「熱帯夜」という言葉が登場。その後「猛暑」という表現が当たり前になり、一昨年あたりからは「熱中症警戒アラート」が発表されるようになりました。今年は「危険な暑さ」という恐ろしい言葉が連呼され、聞いているだけで汗が出るような天気予報で朝が始まる毎日。このまま地球温暖化が進むとこの先どこまで暑くなり、どんな言葉が登場するのでしょう。気象に詳しい方の解説をお聞きしたい気持ちです。

そして大雨の情報も見逃せません。豊かな自然に恵まれた日本は、自然災害に見舞われる可能性も常に孕んでいます。自分が住んでいる場所だけでなく、友人、知人、お弟子さんの住む地域のことも気がかりです。被害が広がりませんよう、、と願いながら、雨のニュースを見ているところです。

危機管理能力に優れた親友が「雨雲レーダー」をスマホのアプリに入れていて、常に気象情報を把握しながら行動しています。スマホの便利な機能も使いつつ、警戒を怠らないようにしたいものです。

最近、近しい人、親しい人がコロナウィルス陽性になることも増え、感染拡大の波を感じています。気を付けることが多すぎて気持ちが折れそうになることもありますが、「夏」は必ず「秋」になり、ウィルスもいつかは収束する日が来るはず。一日一日の無事に感謝しながら大事に過ごしたいと思います。

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