5回シリーズの「続々一歩上を目指す」演奏法講座もとうとう最終回。
今日は、モーツァルトのピアノ・ソナタ ヘ長調 KV332、変ロ長調 KV333 を取り上げました。
圧倒的な完成度を持つKV333は、弾くたびに、見事な構成力とオペラティックなドラマを感じます。
モーツァルトの名曲に変ロ長調が目立つのは、なぜでしょうか。
変ロ長調の持つ神秘性、上品な響き、しなやかさなどいくつかのモーツァルトの特性を発揮しやすい調なのかもしれません。
KV332の第2楽章も変ロ長調。
自筆譜と初版譜の両方がほとんどの楽譜に記されていて、奏者に判断がゆだねられています。
モーツァルトが即興で行っていたであろう装飾に想いを馳せるチャンスです。ジャズ奏者が自分の耳と体の中に、たくさんの即興演奏の引き出しを持っているように、モーツァルト弾きは、このモーツァルトの即興パターンを体にしみこませるのがよいのではないでしょうか。
国立音大には、ジャズ科が昨年から開設され、小曽根真さんに会合でお会いし、お隣に座らせていただいたり、近所のお蕎麦屋さんで山下洋輔さんがカレー南蛮を召し上がっていらっしゃっていて、その横でとろろそばをいただいたり・・・という感じで、ジャズマンが身近に闊歩しておられます。
モーツァルトは、人気ジャズ奏者の感覚を持っていたのではないかと思うのです。
セリフがないところでいかにアドリブでナイスなセリフをつぶやくか・・・。
クラシック畑の脳の回路は「セリフをいかにしゃべるか」だとすれば、その逆を行くということなのかもしれません。
開催レポートです。
http://kawai-kmf.com/concert-info/2011/11.10-2012.03.08/2012.03.08report/
コメント
ありがとうございます。
私、毎朝、東川の子供たちの写真を見て、気持ちをすっきりさせてでかけています。
原水のところに立ってにこにこしている子供たちです。
子供たちにピアノを教えている先生方のための講座です。ピアノ好きな子供たちにしてほしい・・・と願いながら講座させていただいてます。
開催レポートを読みました。