国立音楽大学サマー・ミュージック・セミナー2025

夏期音楽講習会~社会人対象~のネーミングが、昨年から「サマー・ミュージック・セミナー」に変わりました。
でも受講生の皆様の熱心さは変わることがありません。今年も8月23日と24日の2日間、「クラシック・ピアノ」を担当させていただきました。

遠路、朝5時に家を出てキャンパスにいらしてくださった方。酷暑の中、お集まりくださった皆様に、お疲れが出ないよう祈っています。
聴講生の人数枠を増やしたため、広いスタジオとは言え、少し窮屈だったかもしれません。
そして今回もレッスン受講希望の方が多く、抽選となり、レッスン受講叶わず聴講生として参加くださった方、、、申し訳ありませんでした。

10時半開始の最初の講義では、楽器学資料館へ。バロックチームと古典・ロマン派チームに分かれてのレクチャー。
チェンバロ、クラヴィコードを体験したり、楽器と作品の関連を音で実感したり、ピアノのアクションの仕組みを理解したり、という時間にしました。
シューマンのピアニッシモ(神秘的な表現)、ショパンのカンタービレ(歌うような表現)、モーツァルトのレジェッロ(軽やかな表現)など、作品の個性は、作曲家が愛用していた楽器の特性と密接な関連があります。
鳥肌的弱音や音色変換装置としてのペダルなど、聴取や試弾の体験が、演奏の音色の幅を広げることに繋がると信じています。

会場には、スタインウェイ2台とフォルテピアノ1台を置いていただきました。

モーツァルトのレッスン中に、フォルテピアノで同じフレーズを弾いてもらうと、現代ピアノに戻った時に軽やかな音色にすっと変わったり、、、と。
楽器が教えてくれることの大きさをあらためて感じました。

最後のコマは、「公開演奏」と「質疑応答」コーナー。
古典のソナタを全楽章頑張った学生には、全楽章弾かせてあげたいし、質問をくださった方全員にお答えしたい。その結果、時間が少し押してしまいました。。。。反省。

2日間を共に過ごすことで不思議な連帯感が生まれ、この講習会で親しくなった方同士がまた次の夏にいらしてくださったり、という連環は嬉しい限りです。
そして公開演奏を聞く際、なるべく音を立てないように楽譜をめくったり、温かい拍手を送ったり。みなさんの優しい雰囲気に、心が和みました。

音楽情報、楽器情報など豊富な知識をお持ちの方や、様々な困難を乗り越え音楽を続けておられる方など、私自身、学ぶことの多い2日間でもあります。
「勉強に終わりはない」は、シューマンの「音楽家の座右銘」の結びの言葉。学びを続け、感動を共有する時間を大切にしていきたいと思っています。

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