バレンタインコンサート

昨年に続き、諏訪市音楽協会主催のコンサートで弾かせていただきました。
前回は、「ベーゼンドルファーの響き」ということでウィーン生まれの名曲を演奏させていただきましたが、今年は、ショパン生誕200年記念ということで、オールショパンプログラムにいたしました。
ベーゼンドルファーは、昨年の演奏会の後、オーバーホールが行われ、ピアノにとっては、リニューアルオープンといった感じです。
今回も昨年に引き続き、「ステージで聴く」というコンサート。お客様は、至近距離で蓋をとったべーゼンのナマの音をステージの振動とともに味わっていただく、というコンセプトです。諏訪だけでなく、遠くからのお客様もいらしてくださり、ありがたい限りでした。

高音のほうの音はまだ蕾状態ですから、これから春を待って、花が開いていくのを期待したいと思います。低音は、さすがベーゼンドルファーの弦の響きが豊かで、ほかのピアノにはない独自のパワーがあります。

アンコールは、ショパンの同時代人シューマン。
ベーゼンドルファーという楽器は、ショパンの怜悧な部分を表現するには、少し温かく丸い楽器かな、という違和感を感じるときもあるのですが、シューマンの小品には、ピッタリ寄り添ってくれます。
このホールの宝としてベーゼンドルファーの温かく豊かな響きが続いていきますよう、祈りながら、弾かせていただきました。

諏訪の街を少し散歩しましたが、個性的な店、歴史を感じさせる通りや温かい風情の宿など魅力的。ホールの隣にあるデパートでは、日常品も充実、特にお鍋などの調理品が豊富に揃っているのに驚きました。家族のためにたくさんのお料理をする女性が多いのでは・・・と想像した次第です。

終わってからの打ち上げでは、諏訪の御柱の話題で盛り上がりました。
木落としの木の上にはどんな人が乗ることができるのか、とか、そのくじを引くためのくじ引きのために朝6時から通っている、などなど。

諏訪には、日本酒祭というのもあるそうで、歴史を感じる素敵なメイン通りで、数件の酒蔵がオープンスペースとなり、その日専用のお猪口を持ってその店をまわるのだとか。「全部の日本酒を試そうと思っても最後のほうでは、わけわからなくなっちゃうのよ。千鳥足の人がフラフラしてるから、車の運転のときは、通るとき気をつけてね。」「最初の年は、女性の参加料は安かったのに、次の年から同じになっちゃたのよ。」「そりゃあしょうがないわよ。あなた男の人より飲むじゃない!」

新宿でそんなお祭りをしたら大混乱が起こってしまいそうで、決してあり得ないお祭りです。いつか地元の人に混じって参加してみたいなぁ・・・と思いました。

昨日寄ったお蕎麦屋さんでは、女将さんが、お祭りのとき肩にかける組み紐をお客さんのために作っていらしたり、この時期、町全体が御柱への熱い想いと期待で活気づいているように感じました。

今年も昨年に続き、いろいろと細やかなご配慮をいただき、お世話になりました諏訪市音楽協会の皆様に心から御礼申し上げます。ありがとうございました。

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