ダ・ヴィンチ展・行きたいけれど・・・

渋谷のBUNKAMURA で、「レオナルド・ダ・ヴィンチ美の理想」展が開かれているそうです。
行ってみたいのですが、躊躇を感じてしまいます。新聞、テレビなどでのキャンペーンがすさまじいからです。
「目玉」とされている「ほつれ髪の女」には、テレビなどで何度お目にかかったことでしょう。
おそらくは、たいへんな混雑で、入場するだけでも一苦労。「ほつれ髪の女」の前は黒山の人だかりで、まったく見ることができないかもしれず、何とか、絵の前にたどりついても、担当の方の「立ち止まらないでください!」の絶叫を浴び続けながら、ほんの一瞬、目に入ることができればありがたい、という姿が想像できてしまうからです。

近年は、上野の美術館群も私が学生の頃に比べてたいへんなにぎわいで、人気の展覧会では館外に長い行列ができていることもよくあります。おそらくは美術館の責任者の方は、入場者数の多い少ないで業績が評価されるので、一人でも入場者数を増やすべく、すさまじい競争が繰り広げられているのでしょう。
以前、上野の東京国立博物館で開かれた「写楽展」を見に行ったことがありましたが、すさまじい混雑で、浮世絵はサイズが小さく、あまり背が高くない私は、ほとんどどの絵も見ることができず、早々に会場を後にしました。

展覧会は、絵画との対話であり、やはり、対話することができる時間と空間がほしいところです。
その点、地方に行きますと、思いがけない名画に出会うことがあり、じっくりと鑑賞できる時間を持つことができるのはありがたいことです。
また、ルーブルには何回か行きましたが、人だかりができていたのは、「モナリザ」「民衆を率いる自由の女神」など意外と限られていて、ゆっくりと数々の名画を楽しむことができました。
ドラクロワのショパンの肖像画の前には人影すらなく、じっくりとショパンと対話することができたのは得難い体験となりました。

コメント