国立音大のソロ・室内楽コンサートオーディションの審査が午前中で終わり、午後からは所沢に行き、初夏の緑と花の中でリフレッシュしました。
武蔵野七福神の一つ、山口観音近くでランチ。
そこから西部ドームまで数分。野球の殿堂が、本日から8日間は、バラの殿堂と化し、香りと華やかな色合いに包まれます。
入ってすぐ左手に鉢植え部門コンテスト入賞作品が一堂に並びます。一つ、一つ、「私を見て!」というバラが並びます。コンテストの基準も掲示されていましたが、7分咲きくらいのときを審査。新鮮さ、輝き、色、形、葉の状態、枚数、花から葉までのセンチなど、こまかに定められています。
入賞作品の前で上品なご婦人が一言。
「やっぱりバラはバランスが大事なのよ!」
なるほど・・・。
たしかに入賞作品を見ますと整っているのです。晴れの舞台のために、今日この日、ベストに咲くように、丹精を込める。と言っても自然が相手。害虫もくるでしょうし、天候も関係してくるでしょう。
と、その大賞のバラに柵を乗り越え、触りにいったおじさんが!
あまりの美しさに触れたくなってしまったの?!まさか?!と唖然として見ますと、どうやらそのバラの制作者のようです。
大事そうに、けれど慣れた手つきで花びらを整えたり、スプレーでお水をかけたり、愛しそうに、そして、ちょっぴり自慢げに「大賞バラ」の手入れをされていました。
演奏と共通するかもしれませんが、全然整っていないのに、なぜか惹かれるバラがあったり、勢いが良く、見ていて元気が出てくるような若々しいバラがあったり、地味だけれどその清楚さがほかのバラにはない魅力があったり・・・とそれぞれバラが語りかけてくるようです。
新聞にそれはそれは美しい写真が載っていたのですが、実際に見るともう枯れかけていてがっかり、というバラもありました。おそらくジャーナリストらを招いた内覧会にベストの状態を持って行ったバラが、すでに今日は疲れてきてしまったのかもしれません。
帰りは、狭山山不動寺へ。「となりのトトロ」の舞台にもなったそうで、葉擦れの音や樹齢なん百年と思われる大木が神秘的でした。室町時代に創建された多宝塔を見て、鐘をつき、帰路につきました。
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