国立音大×サントリーホールオペラアカデミー

サントリーホールの「ホールオペラ」の稽古が国立音大大ホールで行われ、そのご縁で今回のコラボが実現しました。

サントリーホールの本公演での指揮者、ニコラ・ルイゾッティ氏がフォルテピアノで参加。
ユーモラスな場面、しっとりした見せ場、崩れ落ちるような感情の襞など、レチタティーボにおける音の表現は、見事でした。しかも音色もまろやかで歌と溶け合い、どんな不協和音も決して邪魔になりません。

ナビゲーター、礒山先生のお話とともに、今回の公演でコジの再発見をした方、あらためて名曲の素晴らしさを実感した方は多かったのではないでしょうか。
本公演の出演者をカバーしている控えの若手歌手の方たちの熱演、そして合唱で参加する学生たちの力演。
室内楽で私の授業をとっていた学生さんの名前も国立音大オーケーストラのコンサートミストレスの欄にあったり・・・。

学生たちにとっては、一流の舞台の創造の現場を知り、指揮者の指導を受け、演技指導を受ける貴重な機会となります。
また、オペラアカデミーの歌手の方たちにとっても満員の会場でのいい舞台経験となるわけです。

音楽ホール、オペラアカデミー、そして大学が協力し、手をつなぐことによってお互いに触発され、芸術がさらに高みに登るように思えます。公開されている音楽会なので、一般のオペラ愛好家、モーツァルト愛好家の方たちの姿もあちこちに見られました。

まさに開かれた大学の姿がここにある、と感じた夕べでした。

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