2010年冬 ~さよなら富良野塾~
天王洲の銀河劇場で。
富良野GROUPの最後の公演の千秋楽でした。
大がかりな仕掛けも華やかな装置もない
演劇の原点に返ったような舞台でした。
飾りがないだけに、かえって胸を打ち、
会場からは、ため息や笑いやすすり泣きが聞こえました。
人間の体が、塔にもなり、丸太にもなり、
躍動したり、くずおれたり、、、芸術に昇華していきます。
「芸術は、遊ぶこと、狂うこと」という
倉本氏の言葉を舞台で表現していく若者たちの
圧倒的なエネルギーと情熱が舞台を支配して、空気を染めていきました。
テンポもよく、スピード感あふれる舞台が
最後のクライマックスで、時計の針が逆行するように、
今度は、スローモーションになり、印象深い舞台となりました。
終演後、ロビーに出ると、ちょうどそこには、眼光鋭い倉本さんのお姿が。
握手させていただきましたが、大きく柔らかな手でした。
昨年冬訪ねた富良野の冬景色を思い浮かべながら、会場をあとにしました。
コメント
> 私も富良野演劇工房での千秋楽で泣きました。
nishisanにお礼を真っ先に言わなくてはならないのに。
すみません。
富良野への旅が、今回の舞台の感動をさらに大きなものにしてくれました。
nishisanのおかげです。
> 暗転に
> 涙を隠せたのですが
> ロビーにぞろぞろ集まってくる人の目は
> うさぎのような赤い目が多かったような気がします。
もちろんウサギ目の人もいましたが、元気に「ありがとう!」と舞台に向かって叫ぶ人もいました。
同じ舞台を見ても、皆、それぞれ、違った思いがあふれるのかもしれません。
私の列の一番右には、富良野塾のダンスの先生が、ずっと涙を流しながら、舞台を見ていらっしゃいました。パンフレットにお顔があったので、すぐにダンスの先生とわかったのですが、教え子たちのダンスの舞台を客席から見ていらっしゃったそのお気持ちははかりしれないものがあります。万感胸に迫り、という涙なのかもしれません。
舞台挨拶や花束贈呈などが一切ない、舞台でのピリオドの打ち方が、潔く、かえって余韻が残る舞台になりました。
私も富良野演劇工房での千秋楽で泣きました。
暗転に
涙を隠せたのですが
ロビーにぞろぞろ集まってくる人の目は
うさぎのような赤い目が多かったような気がします。