Venus & Diana

シューマンのピアノ五重奏の合わせに入っています。
決然としたテーマ、深い慟哭と哀しみをたたえたテーマ、神秘的な美しさを湛えたテーマなどが次々に立ち現れ、つくづく天才シューマンの素晴らしさを感じます。

弦楽器と一緒に演奏をすると,、ピアノのハンマーが打鍵を終えたあとにクレッシェンドが続いたり、弦のピッチカートがピアノのスタッカートの効果を100倍にしてくれることがよくわかります。

響きがピアノという「楽器」を超える瞬間、音楽が広がるような感覚になり、たまらなく嬉しい時間となります。
音が出る仕組みが違うため、弦のタイミングは、ピアノのタイミングと微妙に時間差がありますから、そのあたりを経験と耳で埋めていきながら。

帰宅してすぐ、親友から電話がありました。
「すぐに空を見て!綺麗な月と星が輝いているの!こんなペンダントがあったら素敵だと思わない?」

窓を開けると、ネオンの街新宿にも、凜とした輝きと神々しいまでの光を放った空の芸術作品が見えました。

「宇宙の先生に電話でお聞きしてみよう」
ということになり、科学ジャーナリストの武部俊一さんにお尋ねしました。

この光景は、まさしく金星と月のランデヴー。
日没直後の西空で、月にマイナス4等の明るい金星が接近(角度で0.09度まで)する日なのだそうです。

一年に1度しか見ることができない貴重な光景。
快晴の初夏、天からのプレゼントでした。

100516

武部さんが送ってくださった望遠レンズによる撮影の写真です。

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