日本バッハコンクール・全国大会

チェンバロでバッハばかり弾いていた先週に続き、カワイでのバッハの講座、そして今日は、日本バッハコンクール・全国大会の審査員として朝から晩までバッハに向きあう一日となりました。
たくさんの子供たちがバッハのみの演奏を行うコンクールに参加。予想を超える参加人数となり、会場は、津田ホール に加えて 白寿ホールが追加され、2か所での開催となりました。
「津田でなく白寿にいらしてください!」
というメールが入り、先月に モーツァルトのコンチェルトを弾かせていただいた 白寿ホールに急ぎました。

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会場に着くと、北は札幌から南は沖縄まで、全国の予選を勝ち抜いた参加者たちが早くも会場入りしています。ロビーは、華やかな花が咲きそろったように、ロングドレスやスーツの装いの参加者のみなさんであふれかえっていました。
コンクールが始まり、それぞれの想いが込められたバッハが次々に披露されていきます。
バッハの宇宙的世界は、感情が前面に出すぎると引っ込んでしまうようなところがあります。かといって、無機質に機械のように弾いてしまうとバッハの人間的な側面が死んでしまいます。この知性と感情のバランスが課題のひとつと言ってもいいのかもしれません。
参加者のみなさんの演奏から、それぞれ、美しいバッハ、エネルギッシュなバッハ、祈りが聞こえてくるバッハ、生きることの喜びと哀しみを謳いあげるバッハが聞こえてきました。バッハの音楽の持つ多面性を感じることができた一日となりました。

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寝床についてもバッハのモチーフのいくつもが耳から離れず、宇宙散歩をしているようなファンタジーの夜となりました。

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