新潟中央高校コンサート&講座

昨年に引き続き、県立新潟中央高等学校音楽科でのリサイタルと特別講座にお伺いしました。
まず、リサイタルでは、前半、J・フィールドとショパンのノクターンを聴き比べていただき、後半は、ショパンのポーランドへの思いがあらわれる曲、「革命」、「マズルカ」、「ポーランド歌曲~私のいとしい人(ミツキエヴィッチ詩)~」「英雄ポロネーズ」という流れ。
アンコールで再び「ノクターン」(遺作)で消えるように終わる、というプログラムにしました。

音楽科主任の雨尾先生がつけてくださった
「ロマン主義音楽の新しい音楽タイプ」
のとおり、サロンを舞台に心情を吐露し、感情を表現し、詩的世界を形成する、新しい音楽タイプで時代の寵児となったショパン。
半音階進行の中に複雑な思いと痛切な痛みがあり、和音連続の中にヒロイズムがあり、下降音型の中にため息が聞こえ、一瞬のハーモニーの中に虚無を感じます。
昨年は、モーツァルトとハイドンを中心に弾かせていただき、すっきりとした形式美の世界だったので、ずいぶん違う印象の演奏会になったかと思います。

リサイタル後の公開レッスン。
弾いてくださった3人は、皆高校3年生。
モーツァルト、ベートーヴェン、ショパン、という全く違う個性の曲を3人3様取り組んでいて、入試を控えた時期ということもあり、曲をかなり弾きこんでいるように思えました。酷暑の中の練習量を思うと感心します。
しかも吹奏楽の全国大会で宮崎に行ったり、定期演奏会を控えて準備も忙しかったり・・・。
現代高校性はなかなか多忙です。

レッスンでも素直でひたむきな3人。
ほんのちょっとしたことで別人のようになめらかで自然な流れになったり、大胆な表現になったり、明確なイメージを表出できるようになったり・・・と若くしなやかな感性の高校生のレッスンは、手応え充分でした。

1年ぶりに先生方にもお会いでき、楽しく懐かしい1日となりました。
いろいろとお世話になり、ありがとうございました。

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