瀋陽音楽学院でコンサート

瀋陽音楽学院のホールでモーツァルトを弾かせていただきました。
「中国の演奏会は、静かではありません。携帯電話、おしゃべりなどどんなことがあっても気にしないで」
と通訳のレイタンさんが耳元でささやきます。
モーツァルト時代のコンサートも決して静かではなかったわけですから、静まりかえって聴く演奏会のスタイルが唯一ではありません。
覚悟してステージに出ました。

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「何が起きても弾き続けよう!」
と演奏に集中。

瀋陽音楽院の学生さんをはじめ聴いてくださった方は、とっても静かでした。
モーツァルトのKV333の第2楽章では、シーンと水を打ったように静まり、自分でも不思議なくらい、音に集中できました。
国境を超えるモーツァルト・パワーを実感しました。
そして、KV545のピアノ・ソナタの美しい形式美の世界について、水墨画の世界にも通じることをお話しし、共通項も感じながら弾かせていただきました。
中国のみなさんの前で弾くのは初めての経験でしたが、私なりに感じてきたモーツァルトの世界、そして、長年弾き続けてきたKV333,545を、いつもと同じように弾かせていただきました。

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終わると、たくさんの学生さんが駆け寄ってくださり、プログラムにサイン。
心温まるひとときでした。
みなさんの中から、将来のランラン、ニュウニュウが登場することを期待したいと思います。

コメント

  1. yuko hisamoto より:

    コメントをありがとうございました。
    中国医大にお勤めとか。
    瀋陽音楽学院ホールには小澤先生の写真が飾られており、子供たちの発表会のリハーサルを見学したのですが、小さな男の子が歌っていた「最好的未来」という歌がとても心に残りました。
    今回は、短い滞在でしたので、まだまだ見たいところがたくさん残っています。
    また瀋陽に伺いたい、と思っています。

  2. 片岡雄治 より:

    3年から4年前にヨーロッパ人のフルーティストの演奏をこのホールで聴きました。
    中山広場横の中国医大1院に勤めております。
    大学近くのホリデーインのあたりが小澤征爾の生まれたところですので、すぐ近くで働いているともいえます。
    現在の瀋陽総領事の松本盛雄氏もチェロを弾かれ、現地の日本人会でも良く弾かれます。