團伊玖磨記念・八丈島サマーコンサート

今年の夏、楽しみにしていた八丈島にいよいよ到着です。
「ぞうさん」「花の街」「夕鶴」それに「ラジオ体操第2」など、私たち日本人になじみ深い作品を作曲された團伊玖磨先生。
八丈島に別荘を持っておられました。海がお好きで海釣りに出かけ、散歩を欠かさず、島の人たちからも親しまれていたそうです。

毎年続いているサマーコンサート。今年でなんと43回目だそうです。
團先生の愛した八丈島で、團先生の曲、そして私たちの好きな音楽を演奏できる幸運な機会をいただき感謝しております。
会場は、八丈高校視聴覚室。とても視聴覚室とは思えない立派なホールです。
来年は、さらに本格的なホールが完成するそうです。
今回、ご一緒させていただきましたのは、ヴァイオリンの大関博明先生、そしてソプラノの澤畑恵美先生。
お二人の美音、美声に包まれた幸福な2日間でした。
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澤畑先生が子供たちのために歌われた「ぞうさん」では、子供たちが元気に一緒に歌い、
最後に皆で演奏した「花の街」は、すべてのお客様がそらんじておられました。

八丈島には、ロペと島の人が呼ぶ木があります。日本の90パーセント以上のシェアを誇る島を象徴する木で、
今回のステージにも登場。
ステージ上にお花があることは時々ありますが、木が運ばれてきたときにはびっくり!
リハーサル中でしたが、思わず、お花屋さんに、その木のことをいろいろ尋ねてしまいました。
ロペはハサミ一本で作業できるので、島ではたくさんのお年寄りの方がロべの葉を切っておられるのだそうです。
1本あたり20円とか30円だけれど、一日で1万円以上になるそうで、
「若いぼくらよりずうっとお金もちになるんだよ」
と、その若者は笑いながら、説明してくれました。
花束のまわりに額ぶちのように飾られているおなじみの葉っぱ。これから、この葉っぱを見ると八丈島を思い出しそうです。

コンサートの後、島のお料理が並ぶお店にお連れくださいました。
裏庭には、島唐辛子、オクラ、パッションフルーツなどが見事に実っています。
ハイビスカスの甘い香りも一日のコンサートのあとのハイになった気分をリラックスさせてくれます。
オクラ(島ではネリと呼ばれます)、島のしょうがは、驚くべき美味しさ!
島のサトイモ煮、マグロの頭を豪快に燻製にしたものも出てきます。
島寿司と呼ばれるお寿司は、金目鯛や島鯛、シマアジなどがネタで、しゃりは、少し甘め。

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変わっているのは、わさびではなく、辛子が使われます。お醤油と辛子に漬けられた新鮮なお魚、一種の保存食なのだとか。
皆で盛り上がったのが、八丈島流、焼酎の飲み方。パッションフルーツを半分に切り、そこに焼酎を入れて飲むのです。初めは、え~?!と思ったのですが、結構イケます!

島では、地区によって言葉も違うそうで、少なくとも5種類の言葉があり、ほかの地区の言葉はわからないこともあるほど違うのだそうです。
その地区の中では、70パーセントが同じ苗字の方で、島では、苗字ではなく名前で呼び合うそうです。

走っている車のナンバープレイトを見ると東京ナンバーですが、東京とは思えない亜熱帯パラダイス。
初めての八丈島を満喫させていただきました。
お世話になりました八丈町教育委員会の皆様に心から御礼申し上げます。

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