アリヴェデルチ!イタリア!

昨夜は、全焼してから数年前に改築されたフェニーチェ歌劇場で「リゴレッ」トを鑑賞しました。

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指揮は若手、ディエゴ・マテウス。マントヴァ伯爵はチェルソ・アルベロ、ジルダはデズィレー・ランカトーレ、リゴレットはディミトリー・プラタニアスら。
ダニエレ・アバードの演出は、現代的で、歌い手さんらは背広やスーツ姿。バレーにはかなりどぎつい場面も取り入れ、やはり、刺激的に、斬新に・・・ということが念頭にあるのかもしれません。
一昨年ウィーン歌劇場で見たときは、圧倒されんばかりの悲劇への突入で、胸に感動が突き上げてきましたが、きょうはそこまでは至りませんでした。
けれど、だんだん声が上調子になってくるジルダ役の若手ランカトーレ、堂々とした巨体から豊かな声で歌劇場の空気を変えるプラタニアスらに大きな拍手が送られていました。

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イタリアのお客さん、ご贔屓の歌手に「ブラーボ」を飛ばす人あり、そのブラーボに対して「そうでもないじゃない」とにらみつけるお客さんがいたりで、はっきりした好みが個人個人にしっかりとあることを客席から実感。

今朝は、5時15分にモーニングコール。
6時半からの朝食前、最後のお散歩!とホテルの外に出ました。
昨日通らなかった道を行ってみよう、とまだ日の昇らない薄暗い運河を渡ったちょうどそのとき、偶然にも目の前に現れたのが、「モーツァルトが泊まった宿」のプレート。
まるで夢を見ているようでした。
「僕を弾きにきたんでしょ。僕の思い出の宿、見てってよ!」と呼んでくれたようで、感激でした。
同行のモーツァルティアン・フェライン会員のYさんは、大変見つけにくいこの宿を念入りに下調べし、取材ノートにそのプレートの言葉までコピーしてこられていたそうです。そんなひっそり隠れた宿を、地図もガイドも持っていない行き当たりばったりのピアノ弾きがフラッと見ることができたのは、嬉しい限りでした。
今は集合住宅になっているようで、しばらくその場にいると、不思議にこの宿に帰ってくるのは女性ばかりなのです。しかも皆朝帰り・・・・・。
どんな人たちだったのか、謎を残したまま、機上の人となりました。
帰りの飛行機は、椅子のリクライニングも順調。
残暑の日本に朝7時50分、無事戻ってきました。

コメント

  1. nishisan より:

    すごいめぐり会い。