かけがえのない存在

9月6日早朝、北海道地震のことを朝のニュースで知り驚きました。
主人と一緒に札幌に3年ほど居住したことがあり、テレビの画面に映し出される被害の様子に愕然としました。

友人の無事をメールで確認。電話も繋がりにくい状況においてSNSは有難い存在です。今年の夏は台風も続き、大きな災害も多く、胸が痛む季節となりました。犠牲になられた方々のご冥福をお祈りし、一日も早い復興をお祈りしております。

そして突然やってくる災害に対し、いかに備えるか、自然の脅威にさらされた私たちに、常につきつけられている課題です。そして平和な日常の暮らしが、いかに貴重なものかを感じています。

ところで、9月8日に演奏させていただいた栃木県の西方音楽館。
館長の中新井紀子さんのご主人が先月8月27日にご逝去されたことを
中新井さんご自身が、朝、静かなお声でお話しくださいました。
ご主人には、年に1度か2度、コンサートでお伺いするときにお会いするくらいでしたが、毎回にっこりと迎えてくださり、温かいお人柄がにじみ出る笑顔が印象的でした。
この4月にお伺いしたとき、体調を崩されているご様子だったのですが・・・。

悲しみを経て、人は深く優しくなる。。。数年前からそんなことを感じています。
中新井さんから翌日メールをいただきました。

「夫の死は、家族の皆にとって、辛く、悲しいことではありますが、

子供たちにとっては、その反面、自立を促す良い機会ともなったと、

日を追うごとに、思えるようになってまいりました。

ここ数年、朝、朝食を共にし、昼、昼食を共にし、

夕方、犬の散歩を共にし、夜、夕食を共にし、

と、平和な日々を一緒に過ごしてまいりまして、

そんな平和な日常は、災害が続く日本、争いが絶えない世界を思うと、

とても貴重な日々なのだ、と思っていた矢先でした。

どうぞ、かけがえのない方々と過ごす時間を大切になさってください。」

忙しい中で、親しい人、大切な人と会う時間は少なくなりがちです。
またそのうちに逢える・・・と私が勝手に思いこんでいても、命は永遠ではない、ということも思い知らされています。

今年は、私自身、尊敬する師匠、親しい人とのお別れが多い年でもあります。
かけがえのない人との時間を大切に・・・という中新井さんの言葉が胸に沁みました。

中新井さんと2018

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