NHK交響楽団「トリスタンとイゾルデ」

15日の土曜日、NHK交響楽団の定期演奏会に行って来ました。
「トリスタンとイゾルデ」第2幕の演奏会形式のコンサートです。NHKホール 6時開演。
ワーグナー歌いのリンダ・ワトソンの声が聴けるとあっていそいそと出かけました。
当然休憩なしと思っていたら、休憩前に「前奏曲と愛の死」。
しかもワトソンの歌入りです。前奏が終わってトイレ休憩、というのもなんだかピンと来ないし、大詰めの「愛の死」が先に来てしまうのも不思議な感じですが、休憩を入れるというしきたり、遅刻のお客様への配慮、、、といろいろ事情があってのことでしょう。
ワーグナーファンとしては第2幕をノーカットで演奏してもらいたいという方もいらしたことと思います。ペーター・ミリングをゲスト・コンサートマスターに迎えたN響の弦は、いつもより柔らかな印象。
ただ熱狂、陶酔、官能というワーグナー体験までには至らず、ワトソンの美声とパワーにに聞き惚れて時間が過ぎていきました。
トリスタンにアルフォンス・エーベルツ、マグヌス・バルトヴィンソンのマルケ王、木村俊光(メーロト)。
クラウディア・マーンケ(ブランゲーネ)の「ブランゲーネの警告」が最上階の客席から歌われました。
舞台の声より、美しく強く大きく聞こえ、自分が見張り塔にいるような気分に。
イゾルデになりきって「愛の死」を夢見たかったのですが・・・

JRで新宿へ。歌舞伎町の「樽一」に向かいます。
恒例の「樽一会」に演奏会の都合で伺えなかったのですが、今日は、ゆったり座って久しぶりの日本酒の夕べでした。

ワーグナーの後に日本酒という気分なのもNHK交響楽団だったからでしょうか。
三つ葉のお浸しを突き出しに、赤と白の刺身(鯨の赤身と脂身を交互に重ねた一品)、さえずりの竜田揚げ(写真)、手作りおぼろ豆腐、鹿の子という鯨の大トロに当たる部分に初挑戦。美味でした。
ハンサムであたたかい笑顔で人気の店主、佐藤さんが来週ご結婚されるとのこと。白馬で結婚式とか。良いお天気でありますように!
前日、CNNが取材に来たそうです。調査捕鯨の鯨しか食べられなくなってしまいましたが、子供の頃の給食にはよく鯨が出ていました。
「僕の家には鯨の髭が飾ってあったんだ」というお客さんに、佐藤さんは、「あれ見てください。」とお店の玄関の上の巨大な飾り物を指さされました。
「鯨のochinchinです。」

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