舞曲は踊るIV

浜離宮朝日ホールで開催されたバロック音楽とダンスのスペクタクル「舞曲は踊るIV」(制作・監修 浜中康子先生)にお伺いしました。

バロックヴァイオリンの若松夏美さん、バロックチェロの鈴木秀美先生はじめ錚々たるメンバーの生き生きとした演奏に乗って、ベテラン浜中康子先生、愛くるしい安達悦子さん、バレー出身の美しい男性、北條耕男さん、八幡顕光さん4人の舞踏が繰り広げられました。

前半はバッハの世界。《2つのヴァイオリンのための協奏曲ニ短調》《無伴奏ヴァイオリンのためのソナタ・パルティータ》《無伴奏チェロ組曲第1番プレリュード》の器楽演奏を挟みながら、《無伴奏チェロ組曲第3番ブレ》《パルティータ第3番ガヴォット》、《パルティータ第2番ジグ・シャコンヌ》に舞踏がつけられました。バッハの器楽曲は、いわゆる「踊りの伴奏音楽」ではありませんが、朝岡聡さんの解説の通り、もともとダンスという単語は、「踊る」と「奏でる」両方の意味を持っており、バッハの舞曲の中に舞踏を見出したバロックダンスのエキスパートによる入魂の一夜でした。

後半はフランス舞曲の系譜として、リュリ、マレ、ルベルの舞曲。ルベルの《舞踏・舞曲の諸相》が今回のタイトルにもなり、様々な場面を舞踏でご紹介くださいました。音で表現する「音楽」、その音楽と一体となり肉体で表現する「ダンス」。

華やかな舞台・照明、衣装など見る楽しさ、そして古楽器の音色を聴く歓び。音楽+舞踏の力でバロック時代にタイムスリップ。

今日は客席で愉しいひとときでしたが、来年新春1月25日は舞台で浜中康子先生、北條耕男さんらと共に「輝けるバロックの饗宴」で共演させていただきます。
一昨年のヴィバルディ《四季》以来の羽村のプリモホールゆとろぎ大ホールですが、一昨年ご好評をいただきました名器、愛用のマルク・ドュコルネ氏制作のチェンバロ(ルッカース・モデル)を持ち込みます。
お近くにお住まいの方、ご一緒にバロック時代にタイムスリップしてくださいますよう。お待ちしております。

コメント