暮れも押し迫り、文庫本とお泊まりセットを片手に、神戸に向かいました。
三宮からバスで明石海峡大橋を渡り、福良へ。そして土生から、さらに船に乗り、10分ほどで沼島に到着。船には、地元の人のみで観光客らしい人はほかにいないようでした。
兵庫県最南端、知る人ぞ知る太古ロマンの島です。
古事記、日本書紀によれば、天つ神から矛(ぬぼこ)を授かったイザナギの命、イザナミの命の二神によって、塩をゴロゴロと鳴らし、引き上げた矛の先から落ちた滴が島となったのがオノコロ島、その島が沼島とされています。
国生み神話の島という、なんとも神秘的な雰囲気が漂っています。小さな島には、沼島八幡宮をはじめ、神宮寺、山の大神社など、神社仏閣が多くありました。
このような、塀が残っていますが、次第に朽ち果てていくようで、寂しい感じがしました。竹林も手入れをする人がいないのか、倒れている竹が放置され、荒れていました。
島に暮らす人の数は、年々減っているそうです。素晴らしい歴史の遺産が、そのままの姿で残っていくことの難しさを感じました。
泊まったのは、鱧料理で有名な木村屋さん。夏の鱧の季節は大にぎわいだそうですが、底冷えのする冬の年の瀬は、ほかの泊まり客はなく、贅沢な貸し切り状態?!でした。
この季節は、鱧はなく、メインは、びっくりするくらい大きなワタリガニ、生きた伊勢海老、河豚、鯛などを惜しげもなく放り込んだ、豪快な鍋でした。
コメント