AIに聞く

移動のため残念ながら途中までしか参加できなかった国立音大シンポジウム。第3部では「演奏科学の研究動向」について小幡哲史様(ヤマハ研究開発統括部)、「AIデータ分析に基づく音楽能力支援」について浜中雅俊先生(理化学研究所 革新知能統合研究センター音楽情報知能チーム)、「音楽家の立場から見たデータサイエンス」について安藤大地先生(東京都立大学 システムデザイン研究科インダストリアルアート学域)の興味深いご講演が続いたそうです。オンデマンド公開の日を待ちたいと思います。

最先端に行われていること、未知の分野、知らないことを知ることの素晴らしさ、楽しさは、大学という様々な分野の先生方が集まる「知の宝庫」でいつも感じていることです。一日に何度も「自分の無知」を痛感し、「え~!知らなかった」という言葉を発している次第です。

学問の分野まで行かないまでも、スマホの使い方、演奏現場で使う最新機器、GOOGLEやAIの活用については、学生達の方がはるかに先を行っています。
先日もレッスン室に低いB(シの♭)の音が聞こえ、ふと窓を見ると二重窓の間で巣作りの場所を探している女王バチ?!を発見。今年はスズメバチが多いという情報を入れてくれた友人がいましたが、国立音大の4階のレッスン室までやってくるとは・・・。

慌てて内側の窓を閉めて外に出ていくのを待ちました。
学生の一人が、「先生、写真検索すればGOOGLEで種類がわかりますよ」とやり方を教えてくれて「ツマアカスズメバチ」という名前がわかりました。一口にキラー・ビー(殺人蜂)と言っても様々な種類があるようです。

最近では、i PADに楽譜をダウンロードしてレッスンで使う学生も増えてきました。中国からの留学生もその一人。「たくさんの曲を弾くのにも、重くなくて助かります。」とすっかり手放せない様子。「外でやるライヴで風が吹いても大丈夫!」という管楽器の学生。確かに・・・。

そしてジャズ科の学生が教えてくれたのは、譜めくりのソフト。右目をウィンクをすると画面上で右にページをめくることができ、左目をウィンクすると左にページをめくることができるそうです。「え~!そんなことして目にゴミが入ったりしてうっかりウィンクしちゃったらどうするの?」と尋ねると
「やっぱりリスクありますから、本番じゃ使いませんけど・・・」という返事。いろいろ試してみたら両目をつぶると反応しないようで、口を左右どちらかの方向に曲げてめくる方法もあるそうです。でもサックスなど管楽器の人はそれも使えないし。完全に紙の楽譜にとってかわる日はまだ先のようですが、私の知らない世界が身近にもいっぱいあることを実感した日でした。

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