新制作展

夕方、「新制作展」会場である国立新美術館に向かいました。

志賀信雄先生の絵がパッと目に入りました。
そしてその横に先生ご自身のお姿も!
志賀信雄先生は、NHK交響楽団のコントラバス奏者として活躍された音楽家です。そして、美大に入り直して絵を勉強され、画家としても活躍しておられます。
そのようなご経験から、音楽を題材にした絵を描かれることは、以前から知っていましたが、今回初めて作品を拝見することができ、嬉しい瞬間でした。
美しい青を基調にタンホイザーの世界を表現されたその作品は、ワーグナー的パワーと宇宙的大きさを持つものでした。
なのに、先生のお人柄か、押しつけがましさが一切なく、自然にその場に長くいたくなるような絵でした。
先生の心の中は、こんなに、純粋で美しいのかと、目を見張るようなブルーでした。
繊細な面と大胆な構図、そして絶妙なバランス感覚、きっと先生の演奏と共通の芸術表現と感じました。

時間芸術である音楽は、「終わり」の音がありますが、絵の書き納めはどうやって決めるのですか?
という私の素人質問に、先生は、
「未熟な頃は、描きすぎてしまってピークを過ぎてもまだ描いてしまっていた。けれどだんだんこれがピークという点がわかってくるものなんだ」
と教えてくださいました。

次の作品を楽しみにしています!

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