カワイ演奏法講座「モーツァルト?」

今日は、11月27日に続いて、第2回の講座。モーツァルトの続きです。前回の復習から入り、今日は、
「様式感がにじみ出る演奏」
というタイトルでお話と演奏をさせていただきました。

古典の作品は、調性感がはっきりしていて、そして作品は、すっきりとした形式感とその美学に則っています。
楽譜からいかに形式を読み取り、形式感を音につなげていくか。
身につけた「和声学」や「形式学」の武器を使って、「学」を「楽」に変えていく作業が演奏です。
形式は、あくまでも、流れていく音楽を支えているのであって、形式を見せるのが演奏ではありません。
「分析をしました」、という演奏は、つまらないもので、そのとき初めてその曲を知り、その感動を伝えている、という新鮮なナマの感覚が演奏の命です。

分析をした上で、理屈が見えないような、
勉強をした上で、思考の跡が見えないような、
練習をした上で、苦労が感じられないような、
そんな演奏を目指したいと思います。

2回目ということもあり、受講生のみなさんの遠慮や殻が溶け、質問もたくさんしてくださいました。
あと3回、一緒に音楽へのアプローチを探っていきたいと思っています。

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