大関博明先生・ ニューイヤー・ヴァイオリン・リサイタル

瑞穂町の耕心館で開催された大関博明先生のヴァイオリン・リサイタル。
モーツァルトのヴァイオリン・ソナタ K296、304、376、379を共演させていただき、間でショパンとリストの夜想曲をソロで弾かせていただきました。

大関先生の演奏は、温かい音色で、お客様が口々に「幸せな気持ちになる」とおっしゃる音楽です。今日は、リハーサルのときから、先生も、先生の相棒である名器も弓も絶好調!「さすが、大関先生!」と思わずうなりました。

本番に向けて楽器の調整、弓の調整にも気を配っておられます。そのような見えないところでの時間が、本番の音楽の完成度につながっていきます。

モーツァルトのシンプルな楽譜には、魔物が住んでいて、一瞬たりとも油断できません。ですから、4曲ともモーツァルト、というのは、けっこうハードなプログラムです。
先生の包容力に支えていただき、モーツァルトのヴァイオリン・ソナタの素晴らしさを再認識する一晩でした。この4曲の中には、私にとって初めての挑戦の曲もあり、かけあいの妙、それぞれの楽器に与えたモーツァルトの意図など、発見の多い本番でした。
大関先生、ありがとうございました。

瑞穂町にある耕心館には今回初めてお伺いさせていただいたのですが、驚きのスペースでした。
江戸時代末期に築造され、当時豪農としてお醤油と養蚕業を営まれていた建物を瑞穂町が取得して改装し、文化、芸術の場として利用されています。歴史ある建物、広い敷地、美しい庭、と、とてもゆったりとした気分になるスペースです。
ガラス張りのステージからは、外のお庭が見渡すことができ、特に秋の紅葉シーズンが最高とお聞きしました。
次回お邪魔させていただくのは6月で、シューマンのピアノ・クインテットを澤カルテットの皆さまと共演させていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。

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