PMFオーケストラ演奏会

サントリー・ホールでPMFオーケストラのコンサートを聴きました。
今年は、「サルート・トゥ・ショパン&ブルックナー」というタイトルがついています。
指揮は、ファビオ・ルイジさん。
PMFオーケストラを聴き始めて、もうかれこれ18年になります。
毎年、異なるメンバーがそれぞれの年のPMFサウンドを聴かせてくれるのが魅力です。
前半は、フランスの女流、リーズ・ドゥ・ラ・サールさんの独奏で、ショパンの2番のコンチェルト。
ラ・サールさんは、綺麗な音と確かなテクニックを持っておられ、表現力豊かな演奏でした。
オーケストラの方は、テンポの戸惑いに起因すると見られるミスが目立ったのは残念でした。
ルイジさんは軽快なテンポを取り、ラ・サールさんは、じっくり音楽をつくっていこうとするタイプ。指揮者とソリストのテンポ感が違うと、テンポがかなり揺れ動き、合わせが足りないと、本番で予期せぬ当惑が奏者に広がったのではないかと思われます。
休憩の前に、ハ短調遺作のノクターンがアンコールで演奏されましたが、ラ・サールさんは、ものすごく遅いテンポをとり、こみあげる慟哭を表現されました。
後半は、ブルックナー第7番。
今年のPMFサウンドの燃焼力を大いに堪能しました。
第2楽章のアダージョが、深いところから発せられる祈りにまで深まらなかったのは残念でしたが、3楽章、4楽章に進むにつれ、大いに盛り上がり、曲が終わると、温かい、大きな拍手が会場を包みました。

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