ペーター・レーゼル氏マスタークラス

ベートーーヴェンソナタ連続演奏会、協奏曲全曲演奏会のため来日中のレーゼル氏のベートーヴェン公開レッスンということで楽しみに出かけました。

紀尾井ホールとPTNAの共催。急遽決まった催しということもあって客席はまばら。けれど熱心な先生方や音楽出版社のスタッフの方のお顔も見えました。

曲は、ワルトシュタインと13番。
1曲50分という短い時間でソナタ全楽章、演奏だけでも20分以上かかる曲のレッスンを50分で。
はたして時間が足りるのかしら?と思いましたが、譜読みのミスからひとつひとつ直していく、、、なんていうレベルのレッスンではなく、受講生はすでにPTNAで優勝した芸大生と芸大付属の高校生。

全楽章を通して演奏したあと、レーゼル先生の統括的なアドバイス。
「ディナーミック、アゴーギクをもっと大胆に勇気をもっておこなうように。」
「変化のさせかたにはいく通りかあるが、何か変化をさせるように。」等々。

音楽への情熱で生徒の心に火をつけていくようなタイプではなく、
スパルタ式にたたきこむタイプでもなく、
きわめて理知的で冷静なレッスンでした。

和声が見える演奏、たくさんの音があっても、どの音が聞こえてこなくてはいけないか、テンポの変化のさせかた、など
レーゼル氏の楽譜へのアプローチを垣間見せていただく2時間でした。

コメント