「楽しっくクラシック」

セレモアつくばチャリティコンサート「楽しっくクラシック」
あいにくの雨模様にもかかわらず、たくさんのお客様がいらしてくださいました。

ソプラノ横山美奈さんの「あめふりくまの子」で開始。
ドラマの主題歌になり、一躍話題になった歌です。
リハーサルで「大きな古時計」を伴奏している途中、天国に行った祖父を思い出し、しんみりとした気持になりました。
美しい声で静かに歌われるメロディ。心の琴線に触れてしまったのでしょう。
「からたちの花」、「初恋」
と、日本の情緒を歌いあげる曲が続き、会場に、しっとりとした空気が満ちていきます。
美智子皇后様が高校生の頃に作詞された「ねむの木の子守歌」が蘇ります。軽井沢で皇后様にお話をさせていただいたときの優しいお姿が浮かんできました。

日本語の美しさ、日本の静寂の文化、こまやかな情感の表現・・・
あらためて日本の歌の素晴らしさを感じ、日本人であることに思いを馳せたコンサートとなりました。

私のソロのコーナーでは、1843年製プレイエルで、ショパンを聞いていただき、19世紀のサロンの響きにタイムスリップ。
ショパンの作品の中では力強い作品とされている「英雄ポロネーズ」。
しかしこの曲には、英雄の孤独や迷い、悲しみが表現されていると思います。そのようなこの曲の側面は、プレイエルで演奏するとき、もっともよく立ち現れてくるような気がします。

雨の中、お足を運んでくださいましたお客様、そしてお世話になりましたセレモアつくばのスタッフの皆様に感謝申し上げます。

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