銀座ヤマハホール・リサイタル

銀座ヤマハホールでリサイタルをさせていただきました。
リニューアルオープンしたばかりのホール、そして新しいベーゼンドルファーを使用。
硬い音になるのではないか、とちょっぴり不安があったのですが、お聴きくださった多くの方からは、やわらかなベーゼンドルファーらしい音、といおっしゃっていただき、ほっとしました。
若い頃は、新しいベーゼンドルファーは、歯が立たない!という感じでギブアップしていたのですが、ウン十年ベーゼンドルファーと共に生きてきてベーゼンドルファーと「友」になれたのか、それぞれの楽器の良さ、プラスの部分を楽しめるようになりました。
ピアノの位置、楽器の調整などこまやかにお世話くださいましたホールのスタッフの皆様に感謝です。

今回のプログラムは、ベーゼンドルファーの良さが生きる曲、ということでベートーヴェンの「ワルトシュタイン」ソナタを軸に構成しました。
当初2楽章としてベートーヴェンが作曲したアンダンテ・ファヴォリで始め、「ワルトシュタイン」で終わるプログラムです。
途中、ベートーヴェンに大きな影響を受けたシューマンのアラベスク、そしてシューマンの音楽を愛したリストの編曲で「献呈」、同じくリスト編曲でショパンの「私の愛しい人」、そしてショパンの「英雄ポロネーズ」、
後半は、リヒャルトシュトラウスの小品で始め、そのシュトラウス編曲のシューベルトのワルツを挟みました。

一体感の強いホールで温かい雰囲気が魅力の空間でした。
満員のお客様が入られると、リハーサルのときに比べて舞台上での響きはかなり変わります。
最初の曲では心細いくなるのですが、響きに慣れると舞台の音も聞きやすくなり、そういう意味でも優れたホールでした。
若さで勝負、元気が取り柄、という年齢も終わりに近づいてきました。
これから深い味わいや香りのある演奏を目指していきたいと思っております。
師走のお忙しい中、おでかけくださいましたお客様に御礼申し上げます。
そして先月、満員御礼となってしまい、お申し込みいただいたたくさんの方にお断りしなくてはならなくなってしまいました。
心よりお詫び申し上げます。

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