カワイ講座「トルコ行進曲付き」

この カワイミュージックショップ・パウゼ の講座も、続、続々、と続いてきて、お顔馴染みの方も増えてきました。
銀杏が黄金色に染まる秋の美しい朝、表参道に出かけます。
風邪気味で喉の調子が今一つだったのですが、朝早くからお集まりくださった熱心な先生方、レスナーのみなさんとご一緒するうちに、逆にエネルギーをいただき、風邪の具合もよくなってきました。

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「トルコ行進曲付き」と呼ばれるモーツァルトのピアノ・ソナタ イ長調 KV331。
超有名曲で、洗濯が終わるとこの曲が流れてきたりすることもあるほど、世の中に浸透している曲です。
発表会などでも取り上げられることの多い曲なのですが、モーツァルトの優雅さ、心地よいテンポ感、即興性などさまざまな要素が盛り込まれている、侮りがたい名曲です。
簡単そうに見えながら、異彩を放っています。
小さな手のお子さんにとってオクターブ連続のレガートはどうするか、なめらかな手の交差はどうやってするのか、ペダルはどう踏むの?と、これまでもいろいろな質問をいただいてきました。
きょうは、私なりに、それらの疑問に答えられるような講座とさせていただきました。
手や体のちょっとした使い方で驚くほど演奏が楽になったり、指使いひとつで、音楽が美しくなったり、ペダルひとつで音色が変わったり、気持ちの持ちようや意識の方向を少し変えるだけで、まったく違ってくるのが、ピアノの面白いところです。
とくにモーツァルトの場合にはそう感じることが多いですね。

講座終了後、いつもより多くの質問があり、
「お時間のある方はどうぞお先にお帰りいただいて・・・」
と申し上げても、そのまま一緒に質問を共有してくださる方がほとんど。
音楽コミュニティーができていて、お互いにお親しいお友達の輪を感じるひとときです。

「すごく上手に弾けるような気持ちになったので、すぐ家に帰って弾きたくなりました」
とおっしゃってくださるのがとても嬉しく、
「粗が目立つから・・・」
と、ともすれば先生方から敬遠されがちなモーツァルトが少しでも身近になっていただければ、と願いながら帰路につきました。

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