モーツァルトKV331@仙台

仙台日帰りの旅。まだ暗いうちに家を出てラッシュアワーの中央線に乗り込みました。途中、人身事故の影響で電車がストップ!30分ほどして運転再開のあとも前の駅で詰まってしまった電車の発車を待って、のろのろ運転。もう入らない!というほどのぎゅうぎゅう詰めの電車に、さらに各駅で待っておられるお客さんを詰め込み、超ラッシュアワーとなりました。

こんなとき、日本人の静けさは、すごいと思います。皆じっと我慢し、一言の文句も聞こえてきません。すし詰め状態が極地に達し、私もキャリーケースを持つ左手とバッグを持つ右手が遠く離れていき、東京駅ではバッグから落ちた携帯電話が行方不明に・・・。赤いカバーをつけていたおかげで見つかり、ほっと一息。けっきょく40分の余裕を見て家を出たのに、電車が1時間遅延となり、乗車予定の新幹線は、すでに出発した後。覚悟を決めて次の列車で仙台へ向かいました。

幸い、会場のヤマハミュージックリテイリング仙台店コンサートルームに到着したのが、開場5分前。簡単に指慣らしをすることもできて、モーツァルトKV331ピアノ・ソナタの講座を楽しく行わせていただきました。

KV331は、ピアノの先生方にとっても、愛好家の方にとっても最も馴染み深い曲のひとつ。2014年発見の自筆譜による新バージョンについてご紹介し、複雑なスコアの違いなども、興味深くお聴きくださいました。以前仙台での演奏会でこの曲を演奏したときのエピソードを交え、最後にトルコ行進曲を演奏。

1215 久元先生 YMR仙台講座 (2)

先月の川上昌裕先生によるカプースチンの講座は、リニューアル前、最後の催しだったそうで、今日はリニューアル後最初の講座。お店の玄関は「杜の都」の雰囲気でデザインされており、店内はピカピカ。川上先生に申し訳ないような・・・。

1215 久元先生 YMR仙台講座(2) (2)

きれいな各フロアを拝見し、懐かしい旧知のスタッフの方と歓談。
「昨日まで極寒の地だったんですよ。今日は嘘みたいにいい天気!先生、やっぱりすごい晴れ女ですね。」
「そんなことで運を使ってしまうから、今朝はついてなかったの・・・」
「大変でしたね!先生が帰るとまた明日から天気が崩れるみたいです。冬中ずっとこっちにいてくださいよ!」
なんて雑談をし帰途に着きました。

長い道中、池内紀先生の「闘う文豪とナチス・ドイツ~トーマス・マンの亡命日記」を読了。
朝のスタートでくじけましたが、この時代の大変さを思うと、電車の遅延なんて・・・という感じがしてきて、夜は締め切り間際の原稿書きに勤しみました。

コメント