晩年のモーツァルト@横浜

朝日カルチャーセンター横浜に久しぶりにお伺いさせていただきました。レクチャー・コンサート関連は、ここしばらく延期が続いておりましたので、久しぶりの出講となりました。

「音楽」は不要不急ではなく、無くてはならない大切な「人生の糧」と位置付けられている皆さまがお集まりくださり、集中度の高い空間で晩年のモーツァルトの作品を共有した90分でした。

《ロンド イ短調 KV511》は、長調と短調、不協和音と協和音、フォルテとピアノなど、対照的な要素の移ろいが、光と影の交錯のように現れ、まるでフェルメールのような静謐な世界を創り上げていきます。何度弾いても完璧な作品だと感じます。完璧と言えば、自筆譜も美しく、一切訂正の後がありません。ロンドのテーマが、再現するたびに装飾されているのですが、その細かな音符のすべて、頭の中ですでに鳴っていた、、、というまさに「天才恐るべし!」の曲と言えるでしょう。

いつもメールで交流している方とも、しばらくぶりに直にお会いすることができ、嬉しい午後となりました。そして横浜教室の皆様の細やかなご配慮のおかげで、心地よく弾かせていただき、感謝しております。

緊急事態宣言が開けて最初の週末。道路は混み、駅前は賑わい、人々の活気が戻ってきた感があります。

けれど深夜、海外の友人とスカイプで久しぶりに話し、突然悲しみの時間となりました。
お母様がコロナに感染され、3週間前に天国に召されたというのです。
緊急事態宣言が解除されても、ウィルスの驚異は決して終わってはいないことを痛感しました。

来週からは、大学でも対面レッスン、そして一部の対面授業が再開となります。
引き続き徹底した感染対策を、、、と思っています。

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