神戸・ファミリアホール

神戸駅から徒歩6分。ベーゼンドルファー・ピアノが常設されているファミリアホールにお邪魔させていただきました。

玄関先には、世界の人気者、可愛いスヌーピーちゃんが！受付には、等身大のテディベアーが座ってお出迎え。ロビーには、皇族の皆様がお子様時代「ファミリア」のお洋服をお召しになられている写真が並んでいます。
素敵なデザインと上質な素材で知られる子供服「ファミリア」。私もこれまで友人に赤ちゃんが出来た時のお祝いなどに買わせていただいてきましたが、お誕生日のおめかし写真がFBでアップされていたりすると、我が事のように嬉しかったり・・・。近々、銀座に新しいスタイルのお店がオープンするそうで楽しみです。
徒然草に「ちひさきものはみなうつくし」とありましたが、清少納言の時代も小さなものを愛で、幼気な子供を見るときの微笑みは、すべての国に共通の古からの感情でしょう。

この建物は、もともと旧三菱銀行神戸支店として1900年に竣工された歴史的建造物です。
天井がとても高く、ヨーロッパで弾いているような気持ちになるホールでした。どちらかと言うと残響が少なめのホールが多い日本では、貴重な空間です。滝廉太郎の「花」がちょうど1900年作曲だったことを思いだし、当時に思いを馳せながら弾いてみました。

もともと銀行、ということで大事な大事なお客様のお金をお預かりする金庫が物々しく残っており、現在は社内の書類棚として使われているそうです。
街でお気に入りの素敵な建物が壊され、ビルに変わってがっかりすることも多い昨今、歴史的建造物が、心ある企業によって維持され、それがまた街の名所の一つとなり、ホールとしても現代に活用されているのは、素晴らしいことだと思いました。
春には、イモラ国際ピアノアカデミーのオーディション会場ともなります。残念ながら、日程が合わずお伺いすることができないのですが、若い多くのピアニストさんたちが、スヌーピーの角を曲がってホールに入り、名演を繰り広げてくださることを期待しています。
昨年お伺いしたイモラ音楽院も14世紀のお城がそのまま校舎になっています。イタリアの歴史的建物での演奏を目指し、、、という意味でも ファミリアホールは最もふさわしい会場と言えましょう！