三戸誠 ヴィオラリサイタル

JTアートホール アフィニスにて行われた三戸誠先生のヴィオラリサイタルにお伺いしました。ピアノは佐藤由里亜さん。
「ヴィオラの絵本」と題し、前半はドイツの作曲家、クロイツの「愛の絵本」、シューマンの「おとぎの絵本」が演奏されました。クロイツの作品は初めて聴く曲なのですが、三戸先生の温かく柔らかなヴィオラの響きに包まれると、おかあさんからメルヘンを読んでもらっているような懐かしさが広がりました。天才シューマンの作品も19世紀半ばのドイツロマンの世界、遠くかなたに憧れの世界が広がる・・・というまさしく「絵本の世界」です。
後半は、三戸先生がサンフランシスコ響のミルトン・トーマス氏に師事されたときからの長いおつきあいであるヴァイオリニスト亀井由紀子さんがゲストとして登場。モーツァルトのヴァイオリンとヴィオラのための二重奏曲 K423で息のあった演奏が披露されました。弦の名手でもあったモーツァルトの才能があふれた作品で、ヴァイオリン、ヴィオラのかけあいは、二人の会話そのもの。会場を大いに沸かせました。
続いてイギリスの作曲家、クラークの「ドゥムカ」、最後にベンジャミン・ディル「ロマンス」。ロマンティックな演奏に、温かい拍手が続きました。
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