ピアノ＆ トーク　コンサート＠宮地楽器　さくらホール

宮地楽器　小金井店　さくらホール特別企画　久元祐子ピアノトーク＆コンサートに出演させていただきました。
使用楽器は、ベーゼンドルファー2台。もともと手作りの部分が多いベーゼンドルファーは1台毎の個性が際立つ楽器でもありますが、調律師さんによってもさらに音色が変わってきます。今日は、2台別々の調律師さんが担当してくださいました。

硬質でクリアな音 vs 柔らかで温かい音。
美点と欠点は、表裏一体、紙一重のところもあり、前者を「音が堅くて嫌い」という人もいるかもしれませんし、後者を「もこもこしていや」と評する人もいるでしょう。
楽器との相性も人との相性に似たところがあり、100人の好みがすべて一致することはなく、ある人にとって最高のものが、別のある人にとっては全然よくない、ということさえあるのです。
調律師さんとのやりとりの中で好みを伝え、音色を調整していただき、コンサートの響きを作っていきます。今日も前者の「硬派」の楽器を少しだけしなやかな音にしていただき、リハーサルが終わるころには、思いに寄り添ってくれる楽器となりました。
ショパン、リストの小品、モーツァルトのソナタなどをそれぞれの楽器で演奏しながら、豊かなキャパシティーと歌心にあふれたベーゼンドルファーの魅力をあらためて感じました。
今日のコンサートでは、留学時代の同級生が家族連れで来てくださったり、芸大彫刻家に現役入学したばかりの恩師のお嬢さんが顔を見せてくれたり、旧友に10年ぶりに会えたり・・・そんな再会が嬉しい一日でもありました。



満員のお客様、お世話になりました宮地楽器の皆様に御礼申し上げます。