三条・路地裏探訪

三条を一人散策。宿泊している越前屋ホテルの隣には、琴平神社。そして近くには、曹洞宗、浄土宗、日蓮宗、浄土真宗などの多くのお寺が集まっていました。豊かに生い茂る木、静かに夜がふけていきます。

本寺小路（ほんじこうじ）と呼ばれる一帯には、なん百というお店が集まっているそうなのですが、お盆明けでほとんどのお店は閉まっています。そんな中、昨日は老舗の平井屋さんがあいていました。ご夫婦二人で静かに営むお寿司屋さん。落ち着いた雰囲気で、新鮮なネタを驚くほどの良心価格で提供してくださいました。
今日は、ふらりと入った居酒屋さん。店内では長岡の花火の映画をテレビで放映中。後ろでは、男性陣が仲間うちで賑やかに話しています。三条では、家の敷地内にお墓があるお宅が多いそうなのですが、お盆には、親戚が皆やってきて、お寺でお墓参りしてから、家でもお墓参り。長男のお嫁さんにとっては、てんやわんやの1週間になるそうです。食事の用意、布団の上げ下ろし、洗濯機はフル稼働でシーツとタオルの洗濯・・・。
20人家族がやってきて「泊まっていくわ」と簡単に言われるのだとか。
「その数、旅館じゃねえの？」「そうよ、お茶碗も布団も20個用意するの、はんぱじゃねぇからな。」
「泊まっていく」と言われたときの落胆と「じゃ、帰るね」と言われたときの喜びは、顔に隠せない、と愚痴りながらの笑い話。けれど女性陣にとっては笑えない話かもしれません。
外に出ると、路地の植木から鈴虫の鳴き声がしています。

バーSHAKEで、聞き上手、話上手のマスターに作っていただいたジントニックを2杯。秋の気配の本寺小路を通って、ホテルに帰りました。