シアターピース「サイレンス」

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国立音大6号館の110スタジオで行われたUMS’n JIP レクチャーコンサート。
スイスから来日したハヴィア・ハーゲン(カウンターテナー)とウルリケ・マイヤー=スポーン(リコーダー)のお二人。温かみと自在な表現力を持つハーゲン氏の美声。そして柔らかで人を魅了するウルリケさんのリコーダーという組み合わせです。
20世紀の5人の作曲家の作品が並べられ、あるいは同時に演奏されながら時間が経過し、構築されていきました。時間芸術をどう楽譜に表すか、という記譜法の面でも興味深い内容のレクチャーでした。
声のための作品は、①喋る、②喋るように歌う、③歌う の3種類に分類できるそうですが、ジョン・ケージ1949年作の声のための作品「Lecture on Nothing」は、喋る作品。12行が4列、計48の単位からできています。またリコーダーで演奏されたルチアーノ・ベリオの「Gest」は、空気、口、指の3要素に演奏を分解。楽譜には1(弱)から7(強)までの数字で吹き込みの強さが示されています。マウリツィオ・カーゲルの作品で意識が時間軸の中で崩れていき、最後は、「死」で終わるパフォーマンス構成。ウルリケさんは、最後に息を振り絞るように吹いたあと、ステージに横たわったままとなりました。
パフォーマンスの間中ずっとメトロノームが1分間に80ずつ刻み続けます。その1拍に合わせて言葉が発せられますが、命の時間軸のようでもあり、テンションの高い現代の時計の秒針のようでもあり、客席を緊張で包みました。
しゃべるように歌うジョージス・アペルギスの作品、シュネーベルなど初めて聞く作品ですが、ドラマチックなプログラムになっており、息と声に支配される空間とステージに映される不可思議な造形が相まって、あっという間の45分間となりました。

コメント

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