ソプラノの高橋薫子さん、アルトの日野妙果さんと一緒に、セレモア・チャリティーコンサートに出演。司会は礒山雅先生。
まず高橋さんの歌で「この道」「竹とんぼに」でスタート。現代のスタインウェイで伴奏しました。
「この道」は、北原白秋の詩、山田耕作の歌で有名ですが、今日の「この道」は、26歳の若さでこの世を去った金子みすゞさんの詩「このみちをゆこうよ」に、現代作曲家、伊藤康英さんが作曲。和音が静かに響く中で、ト長調の透明な旋律が不思議な風景を描いていきました。
続いてエラール・ピアノに移り、「からたちの花」「平城山」を日野妙果さんのしっとりしたアルトで。1868年、ちょうど明治維新の年にパリで制作されたエラールの響きはどこか懐かしく、明治以来、日本で歌われてきた唱歌をこれからも受け継いでいきたい・・・と思った次第です。
アーンの「クロリス」、ピアノソロでドビュッシーの「月の光」などに続き、最後はスタインウェイに戻り、オペラのアリア。日野さんの「カルメン」ハバネラ、高橋さんの「ムゼッタのワルツ」、そして圧巻の「椿姫~ああ、そは彼の人か、花から花へ」。
礒山先生が、コンサート全体を歌の旅路として筋を作ってくださったおかげで、皆が一緒に旅をしている気分に。会場が一つとなり、濃いコンサートとなりました。あちらこちらで涙、涙。歌の力を感じたひとときでした。
お忙しい中、ナビゲーターをお引き受けくださいました礒山先生、楽しい共演となりました2人の素敵な歌姫、そして会場にいらしてくださいました皆様に御礼申し上げます。
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