モーツァルトKV488@神戸文化ホール

2月17日朝9時半。神戸文化ホールに、ウィーン放送交響楽団のメンバーが集まります。朝10時半リハーサル開始。
神戸文化ホールは、天井も木で出来ているため、適度な残響があり、ホール自体が温かい響きで包んでくれます。ステージで演奏していてもよく響きが聞こえてくるので、ウィーンの音楽家たちから「素晴らしい音響!」と高い評価を受けました。客席でリハーサルを聴きましたが、ブラームスの最初の一音が美しすぎて涙が・・・。
40年前に建設されたホールは、私たちにとっては「古いホール」に入りますが、歴史的建造物が多いウィーンの人にとっては「40年は古くない!」「俺たちの楽器なんて200年前の木で出来てるし・・・」と笑います。たしかに、ブラームスが使っていたベーゼンドルファーが置いてある住居を拝見したとき、当時の貴族が馬車を待たせておくスペースがそのまま残っていたりして驚きました。
image
リハーサルを終え、いったんホテルに戻り、本番に備え ゆったり休憩をとるウィーン放響のメンバーたち。
夜7時、本番が始まります。ウィーン生まれのピアノ、ベーゼンドルファー・インペリアルも同郷の音楽家達の響きとひとつに溶け合ってくれました。
神戸ホウキョウ
KV488 第1楽章の軽やかな音色、エネルギーと推進力・・・。30代半ばのコルネリウス・マイスター氏は、シャープな動きで、機動力の大きなオーケストラをこまやかに操ります。第2楽章のテーマの再現、第3楽章のニ長調のクラリネットのテーマに入る直前のリタルダンドは、今ままで共演したオーケストラの中で一番大胆でした。
ピアノ・ソロのアンコールに、「後半のブラームスをお楽しみに~!」というお客様へのメッセージをこめてブラームスのワルツを1曲。
後半、ブラームスの第1番のシンフォニーを終え、万来の拍手に応えてアンコールが3曲(ブラームス:ハンガリー舞曲第5番、カルメン組曲から”ノクターン”、シュトラウスのピッツィカート・ポルカ)演奏されました。
ご来場の皆様、そして演奏会を支えてくださいました皆様に、心から感謝申し上げます。
image

コメント