アリヴェデルチ!ロヴェレート

アラでのリサイタルを終え、夜は、音楽祭フィナーレのコンサート会場へ。
リニューアルしたばかりのロヴェレート・ザンドナイ劇場は、イタリアのオペラ作曲家リッカルド・ザンドナイ(Riccardo Zandonai 1883-1944)の名にちなんだオペラハウスで、素晴らしい音響で知られています。
「フランチェスカ・ダ・リミニ」などで知られるザンドナイですが、昨夜のパーティで彼の室内楽のCDを頂戴しました。日本に帰って聴いてみたいと思います。
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Roberto Cappello、Alexander Romanovsky、Alberto Noseの3人男性ピアニストにより、「3台のピアノのための協奏曲 ヘ長調 KV242」が演奏されました(指揮:Andrea Fuoli、オーケストラ:Orchestra Giovanile Trentina)。ザルツブルクで作曲され、ロドロン家の伯爵夫人、令嬢2人に献呈された曲です。
ステージでは、はじめにロドロン伯爵夫人が、流暢なイタリア語、ドイツ語、英語3か国語でご挨拶。
そのあと、イタリア・モーツァルト協会のヴォラーニ会長が、突然「ベーゼンドルファー・アーティストであり、日本のピアニストであり、フォルテ  ピアノ奏者でもあるYUKO HISAMOTOさんも会場にお招きしています。」と桟敷席の私を紹介してくださいました。
「フォルテピアノ奏者」というところでフォルテとピアノの間を大きく開けたのは、一種のかけ言葉だと通訳の出口さんがあとで教えてくださいました。フォルテピアノ奏者であり、フォルテなピアニスト=「強力なピアニスト」という意味で言ってくださったそうです。会場からの温かい拍手と、リサイタルを聴いてくださった皆さんにお礼のお辞儀で応えました。
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今夜のメイン曲「ロドロン協奏曲」は、普段、コンサートでほとんど演奏されることはありません。3台のピアノ、3人のピアニストという大がかりな設定で、いろいろな意味でハードルが高い曲の一つだからでしょう。
今日のステージでは、3台とも鍵盤側を客席に向け、並べて置くスタイル。3人の背中と手の動きが見えて、面白く拝見しました。若手のロマノフスキーさんが第1ピアノを担当し、ロマンティックでアグレッシブなモーツァルトで飛ばし気味。アンコールは、仲良く3人でラフマニノフの6手連弾「ロマンス」を演奏。
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音楽祭打ち上げは、DOGEというイタリアモーツァルト協会本部の近くのレストランで。
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教会の地下をレストランに改造し、聖遺物が納められていた部屋がレストランになったということでした。
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皆さんと「アリヴェデルチ(また会いましょう)!」とハグして別れたあと、夜の静かなロヴェレートの街を散策。噴水のある広場や路地を星明りの中で歩きました。
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翌朝、すでに秋の気配のレオンドーロ・ホテルからヴェローナ空港へ。
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空港で、サラダと珈琲の軽いランチ。
サラダには、オリーブオイル、バルサミコ酢、塩、胡椒がついてきて、自分でかけるイタリアン・スタイルです。
サン・ベネディクトのお水に、サン・フランチェスコのバルサミコ。ありがたい名前がお皿の前に並びました。
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