卒業試験

試験シーズン到来。1月24日から27日までの4日間、卒業試験が講堂で行われました。
もともと点数で測ったり優劣をつけたりすることのできない「演奏」という世界に、結果としての点数をつけなければいけない苦しい季節でもあります。

今年の冬は雪が多く、講堂のまわりにもまだ溶けない氷や氷柱が・・・。
凍結した道を滑らないように、皆で注意しながら歩きました。

外の鎖に氷が張り付いて、毎日だんだん太くなっています。日光が当たっても気温が低いので氷が解けずに残っているのです。

IMG_8230

毎年、講堂で100人近い学生の演奏を聴き、あらためてピアノという楽器の不思議さを感じます。
同じ楽器を弾くのに、弾く人の数だけ音色が異なるのです。

驚くべき成熟度の高さを示し、音楽の持つ神秘性、精神性までも表現した演奏、
曲の美学と弾き手の個性がピタッとはまった爽快な演奏、
難曲に果敢に挑戦し、集中力とエネルギーで弾き切った学生・・・。

思わず大きな拍手で努力をたたえました。

演奏のあとのはじけた笑顔は、まぶしい限り。
色とりどりのドレスを着たまま寒風に肩をさらして皆で記念撮影する姿。
20代の元気な女子学生パワーには圧倒されます。

卒業試験はピリオドではなく、長いピアノ人生の道中では、むしろスタート地点と言えるかもしれません。
これからは、自らの考えと実力で進んでいくことになるでしょう。
大学で学んだ様々な知識、培った友情、感動の瞬間、積み重ねた経験、それらをさらに開花させてほしい、と願いながら講堂をあとにしました。

入学したと思ったら、もう卒業!
4年間って本当に速いですね。

コメント