礒山雅先生 追悼演奏会

今年2月22日に永眠されました礒山雅先生の追悼演奏会がセレモアコンサートホール武蔵野において行われました。先生が主宰されておられた「楽しいクラシックの会」主催の演奏会。会員の皆様がお集まりくださり、先生を尊敬する声楽家を中心に、礒山先生に音楽を捧げ、皆で祈りを捧げるひとときとなりました。

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フランスの名工、マルク・デュコルネ氏製作のチェンバロ(ルッカースモデル)の完成を大変お喜びくださっていた礒山先生でしたが、けっきょく、楽器お披露目の音を天国の先生に聴いていただくことになってしまいました。

前半は、バッハのゴールドベルク変奏曲の「アリア」で始め、井坂惠さんの歌で「あなたがそばにいれば」、そして近藤圭さん、山口清子さん、小堀勇介さんによる「珈琲カンタータ」。フラウト・トラヴェルソは礒山先生とお親しかった塩嶋達美さんに代わって高橋理恵子さんがお引き受けくださいました。

小堀さんは、東京音楽コンクールの予選を通過し、明日は本選!
連日の本番を嫌がるテノールの人をたくさん知っていますから、「今回の追悼演奏会はキャンセルしたほうがいい」と勧めたのですが、「僕はキャンセルするつもりはありません。礒山先生から受けた御恩を演奏でお返ししたいのです。」とのこと。

シューベルトの「ガニュメート」を心を込めて清らかな声で歌ってくださいました。メンバー全員が、それぞれ演奏の合間に泣いてしまい、礒山先生への尊敬と強い思いがひしひしと伝わってきます。それぞれに先生との想い出話を披露し、心のこもった音楽追悼会となりました。毎回のリハーサルで飛び交っていた礒山先生からの「ダメ出し」も、本番でのウィットにとんだ先生の解説のお声もなく、寂しい限りでしたが、天国の先生が守ってくださったのか、皆で心を一つに感動を共有することができ、特別な一日になりました。

最後は、アヴェ・ヴェルム・コルプスを出演者全員で。

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右から順に近藤さん、小堀さん、井坂さん、私、山口さん、高橋さん。皆、涙が乾かぬうちの記念撮影。腫れぼったいまぶたのままに先生のご遺影とともに・・・。近藤さん、山口さんとは、9月2日の須坂バッハの会での追悼演奏会でもご一緒させていただく予定です。

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