『筆子その愛~天使のピアノ~』  『おくりびと』

最近見た映画から・・・

&筆子その愛~天使のピアノ~』  『おくりびと』

筆子その愛~天使のピアノ~』

「天使のピアノ」と呼ばれ、国立市の文化財にも指定されている、日本最古のアップライトピアノについては、国立音楽大学付属図書館編纂の「ぱるらんど 258号」で
市川啓子さんが書かれた記事によって知りました。
なんとなく、心に残っていたある日、
「ちょうど明日東大和のハミングホールで上映するわ!行きましょう!」と誘っていただき、
楽しみに出かけました。
「日本の障害児教育の母」、石井筆子さんの生涯を描いた映画です。
「鹿鳴館の華」としての娘時代、津田梅子とともに女性教育に力を注いだ時代夫を亡くし、苦難の道を歩み始めてから、、、とさまざまなエピソードを中心にたどっていきます。
子供たちの演技も素晴らしく、自然の中で皆が力を合わせて生きていく様子を
淡々と、けれど感動的に追っていきます。

 監督さんの舞台挨拶も聞くことができました。
赤い洋服でエネルギッシュに舞台に現れた山田火砂子監督は、ご自身も身体障害者であられ、障害を持つ娘さんを持っておられるとのこと。
ご自身の中から沸き起こる筆子さんへの共感から佳作が生まれ、映画が終わって、会場から大きな感動の拍手が起こりました。

『おくりびと』
いい映画でした。
チェロに命をかけていた青年(本木雅弘)が、運命のいたずらからまったく別の人生を歩み始めます。
山形言葉の、やわらかく、やさしい響きと、役者さんたちの名演技のおかげで、
特種な設定も、大胆すぎる展開も、すんなり受け入れてしまい、
涙とユーモアの中に、じわっと温かいものが伝わってきました。

川原、桜、雪など、日本の原風景も美しく、心に染みわたります。
レトロな部屋や小物など、ディテールにも凝っていて、
丁寧な仕上がりになっていました。

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