ウィーン国立歌劇場「ロベルト・デヴェリュー」

ウィーン国立歌劇場の「ロベルト・デヴェリュー」。
おそらく生涯忘れないステージでしょう。
グルベローヴァの美しく、気高く、強靱な声は、東京文化会館の空気を刻々と変化させ、感情の波が歌を通じてあふれ出てきます。
細やかな襞を繊細に表現し、また大胆な跳躍を見事に歌いきり、背筋がぞくぞくしました。
演奏会形式とは言え、というか逆に演奏会形式であるがゆえの張りつめた緊張感、音楽への集中力が、この日の演奏を比類ないものにしていたのかもしれません。
共演のナディア・クラステヴァ(サラ)はじめホセ・ブロス(ロベルト・デヴェリュー)らの迫真の歌も、このオペラの張りつめた四角関係とドラマを盛り上げていました。

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