リッカルド・ムーティ指揮「カルミナ・ブラーナ」

東京・春・音楽祭、最終日の今日、東京文化会館でリッカルド・ムーティ指揮の「カルミナ・ブラーナ」を聞かせていただきました。
音楽祭のフィナーレを飾るにふさわしい壮大な宇宙!
今夜は、ずっとあの冒頭と最後の旋律が耳から離れそうにありません。

歌手陣は、
ソプラノ:デジレ・ランカトーレ
カウンターテナー:マックス・エマヌエル・ツェンチッチ
バリトン:リュドヴィク・テジエ

お客さんの熱狂的拍手も大きく、
「もし
かしてもしかしたら、いつの日か
日本の暮れは、「第九」でなくて「カルミナ・ブラーナ」になるのではないか?」
なんて思った次第です。

私が初めてこの曲を聴いてドギモを抜いたのが
ブダペストのホールでした。
地鳴りが起こったのか、と思うほどのド迫力で、体内の血が沸騰するような興奮を覚えました。
それ以来、この曲、好きなんです。
今夜の演奏は、そのとき感じた荒削りで官能的な印象よりもずっと知性的で、整然とした感じで、すべての音符の形も調もすっきりと見えてくる、そんな演奏だったように感じました。

じっくりとリハーサルを重ね、この日のために磨き上げてこられた出演者、スタッフの方たちのエネルギーに拍手!
音楽に造詣の深い松平定知アナウンサーご夫妻、クラシック・ファンの小泉元首相の姿も見えました。
着物姿の女性もおられ、春の音楽祭の華やいだロビーでした。

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