青藍

あざみ野の「青藍」で開催された第53回夢塾(ムジーク)に出演させていただきました。
青藍にお邪魔するとオーナーの笠原さんの素晴らしい墨画。心がすっと落ち着く思いです。

和風の造りのサロンなのですが、不思議にイギリス製のオールドピアノ、チャレンの音も美しく響き、Cantabileの曲などあたたかい息遣いが出て気持ちよく弾くことができます。

久しぶりにお会いしたお客様ですが、毎回、家族の前にいるような、そんな気持ちで弾かせていただいています。

お客様の中で「将来音楽のサロンを開くのが夢」という女性がいらっしゃいました。
モーツァルトにしろ、ショパンにしろ、ウィーンのサロン、あるいはパリのサロンで通のお客様を前に演奏し、そういう中で自らの音楽を作っていきました。

サロンでの演奏は、大舞台とは違うこまやかな息遣いや距離感が要求され、なれるまでは、普段のステージの音に慣れた耳や指によって、大きな音を出しすぎてしまう傾向がありました。

経験の中からこのごろようやく、ステージとはまた違うコンセプトで弾く「サロン弾き」が、少しずつですが、身についてきたように思います。
これ以上聞こえないようなppに、お客様が耳をそばだててくださったり、互いの気の交流の中から次の音が生まれたり・・・。

ホールとは違う雑音が聞こえたり、さまざま予想外のことがおこったりするのもサロンですが、そういう中で一回しかないライブの楽しさをお客様とともに共有したいと思っております。

いつもお聞きくださっている青藍常連の皆様、そして青藍という素敵な空間で引かせてくださり、お花やおいしいお料理など心をこめて御用意くださるオーナーの笠原様、ありがとうございます。

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