天豊

2005年の夏に行ってみたところ、お店はなくなり、真新しいビルが建っていました。とても残念ですが、記念に以下の文章は残しておきたいと思います。

根津方面には、学生時代、大学から言問通りに出て、坂をだらだらと下って歩くと着く、ということは知っていましたが、この辺りを散策するようになったのは、最近のことです。
言問通りと不忍通りが交差する根津交差点のあたりには、何本かの裏通りがあり、雰囲気ありげなお店が目につきます。
この「天豊」は、交差点のすぐ裏手にある居酒屋です。ゆったりとした時間が流れています。

玄関からも古き良き居酒屋の雰囲気が漂ってきますが、店内はなかなかアンティークで、ダイヤル式の黒電話とか、下の写真のような土瓶なども目につきます。いつもクラシックが流れていて、先日は、ヴィヴァルディがかかっていました。

ご主人がひとりで切り回しておられるお店ですが、メニューは比較的豊富です。
鰯料理は、刺身、天麩羅、南蛮漬、つみれなどひととおり用意されていますが、自家製の燻製もなかなかいけます。そのときどきに入るお魚を使い、季節によって違うようですが、はじめていただいた鰰の薫製は、日本酒にとてもよく合いました。ふだんは、秋刀魚の薫製が多いようです。
カウンターには大皿も何皿かおかれています。
無茶飲みをしなければ、ひとり4000円くらいでしょうか。
(2002.2.18 記)

天豊
東京都文京区根津2-19-8
03-3823-5590

コメント