ベートヴェン・プロジェクト@国立音大大学院

冬の日のキャンパスは空気が澄んで、屋上からくっきり富士山が見える日もあります。
12月16日には、担当している大学院「作品研究」の授業で、FDを行いました。

研究能力開発、教育システムの開発を目的として行われているFD(Faculty Development)で、この日は公開授業となり、多忙の中ご参加くださった先生方も、授業を参観し、意見交換をしてくださいました。

大学院器楽専攻1年生の18人が、ベートーヴェン・プロジェクトとして「人生と作品」に取り組み、研究発表。ベートーヴェンの人生を2年ごとに分け、各自、担当したその2年における事柄、作品について研究レジュメを作り、順に要点のプレゼンテーションをしました。ピアノ、ハープ、管楽器、打楽器など様々な専門の学生が一緒に一つの時間を創り上げるチームワークの中で、互いに大きな刺激になったようです。

大学院に入りたての頃には、「弾く」ことが巧みであっても「書く」「話す」は大の苦手、という人もいたのですが、一年たつうちにリラックスした話し方、わかりやすい言葉の使い方を身に着け、コンピュータにも慣れ、それぞれの切り口でベートーヴェンにアプローチし、頼もしい限りでした。

タイムキーパー、コンピュータ操作、照明、進行、スライド制作、まとめ役など自然に役割分担ができるのも「アンサンブル」の”くにたち”ならでは。時間内にクラス全員がピタッと時間内におさまる研究発表をして、参加された先生方も感心しきり。TA(ティーチング・アシスタント)のお2人も細やかな気配りで全体を見通し、印刷作業も期限内に無事完了。感謝です。

今年は、前期はオンライン、後期は感染対策をしながらの対面授業という二本立ての1年間でした。20代半ばの若者達と共に過ごしたベートーヴェンの250歳の誕生日。いい一日をありがとう!

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